vol.13|sardanaのコーチング|なぜsardanaは“90分以上練習しない”のか
なぜsardanaは“90分以上練習しない”のか
― 量より質・主体性を育てる練習設計 ―

こんにちは、須賀亮祐です。
保護者の方からよくいただく質問のひとつに、「練習って長い方が上手くなるんですか?」というものがあります。
日本では昔から「練習は長く、たくさん」という文化が根強く、
“時間をかける=良いこと”というイメージを持つ方も少なくありません。
しかしsardanaでは、高学年でも90分以上の練習は基本的にしません。夏場は60分に短縮することもあります。
それは「短い方が良い」からではなく、子どもの身体・心・集中力、そして学びの質に最適な時間だからです。
今日は、sardanaがこの方針を大切にしている理由を科学・海外の育成・子どもの主体性という視点から紹介したいと思います。
「集中できる時間」には限界がある
スポーツ科学の研究では、
小学生が“集中し続けられる時間”は 20〜30分程度
強度や運動量が高いほど短くなる
ことが明確になっています。
サッカーは
- 認知(判断)
- 予測
- 技術
- 身体操作
を同時に行うスポーツなので、集中力の消耗が非常に大きい。
そのため、長時間の練習は“時間が長いだけ”で、質が上がるとは限りません。

大人でも90分。それがサッカーという競技の特性
プロの大人ですら、試合は90分。
これは人間が持続的に強度高く動き続けられる上限とされているためです。
つまり、「大人で90分が限界なのに、小学生に2〜3時間」は本来不自然ということ。
海外の育成現場ではこの考えが常識で、「短く濃く」「飽きる前に終わる」が基本です。
世界中の育成現場で共通する“短く濃く”の考え方
スペイン、オランダ、クロアチアなど、僕が見てきたどの国でも長すぎる練習はしません。
UEFA(ヨーロッパサッカー連盟)の育成年代ガイドラインでも、
- 小学生:90分以内
- 練習は「量」より「質」
- 集中力が続く範囲で
- 子どもが“もっとやりたい”で終わる設計
が基本となっています。
これは「ヨーロッパ式」ではなく“世界基準の子ども理解” なんです。
sardanaが「90分以内」にこだわる理由
sardanaの練習は、とにかく“濃さ”を追求しています。
待ち時間が少ない
ゲーム形式が多い
判断・選択の機会が多い
子ども同士で考える時間がある
「できた/できない」より“気づき”を重視
このように密度を上げていくと、90分が最も質が維持できるラインなんです。
夏はさらに集中力が落ちるため60分に短縮することで「最後まで楽しく・集中して・安全に」取り組めます。

時間を長く使うこと自体は“悪”ではない
ここで誤解のないようにお伝えしたいのは、長い時間練習すること自体が悪いわけではないということです。
長くボールに触る、仲間と時間を過ごす、“量”が価値を生む瞬間も確かにあります。
ただし、時間が増えるほど身体への負担、心の負担、集中力の低下が大きくなる。
その結果、
雑になる
考えなくなる(思考停止)
ケガのリスクが上がる
学びの質が下がる
といった状態になりやすい。
だからこそsardanaでは「長さ」よりも“限られた時間だからこそ質を高める”という方針を大切にしています。
「もっとやりたい」で終わることの価値
練習が終わるとき、子どもたちが
「え?もう終わり?」
「まだやりたいよ!」
と言うことがあります。実はこれが育成では最強のサイン。
脳科学では、“快の状態”で終わると次の行動意欲が高まると言われています。
「もっとやりたい」で終わると。。
- 次回までの意欲が続く
- 自分から練習する
- 主体性が育つ
- 向上心が自然に湧き出る
という、最も理想的な循環が起こります。
sardanaの子どもたちは、練習後にボールを蹴っていたりみんなで「この学校に集合してサッカーしようぜ!」という子もたくさんいます。
結果として、主体的な行動が増えていく
sardanaのコーチング+短い時間で終わるようにすると、逆に増えたことがあります。
- 練習前に早く来てボールを蹴る
- 帰り際に「もう少し練習していい?」と言う
- 改善点を自分で考える
- 子ども同士で話す時間が増える
これは“やらされる”から“自分でやりたい”へ変わった証拠。
練習時間が短いほど、子どもは「どう時間を使うか?」を考えるようになります。
そしてこの“時間の使い方を自分で決める力”は、小学年代で最も育てたい能力の一つです。
練習時間が短いからこそ生まれる「話し合い」
sardanaでは、練習時間が短いぶん、
「今日は何を意識する?」
「どうしていけばもっと良くなる?」
といった、チームとしての話し合い・対話の文化が自然と育っています。
これは大人に言われたからではなく、子どもたち自身が必要性に気づき、主体的に生まれた文化です。
「主体性」は教えられるものではなく、“自分たちで考える機会” がある中でしか育たない。
sardanaが練習時間を90分以内に抑えているのは、まさにこうした「気づきの力」を育てたいからです。

最後に:家庭でも応用できる考え方
これはサッカーだけでなく、遊びや家族旅行、勉強や習いごとでも同じです。
「まだやりたい」で終わる方が、次につながる。
逆に
- 疲れ切るまでやる
- 嫌になるまで続ける
- だらだらやる
これは成果が出づらいだけでなく、意欲も奪ってしまいます。
“限られた時間で、何に集中するか?”
この問いを日常の中で一つずつ積み重ねていくことが、子どもの主体性と伸びる力を一番育てると、sardanaは信じています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
このブログが、子どもたちの育ちを一緒に見守るヒントになってくれたら嬉しいです!
子どもたちや皆さんも、日々いろんな経験をされていると思います。
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